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  • 2025.01.20
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空間を彩るカラーコーディネート術(子供部屋編):色づかいヒント

子供部屋は、お子さまが日々過ごす大切な空間です。勉強をしたり、遊んだり、時には友達と過ごすコミュニケーションの場にもなります。そんな子供部屋の印象を大きく左右するのが「色づかい」。どんな色を選び、どんな組み合わせを取り入れるかによって、部屋の雰囲気やお子さまの気分、集中力、想像力が変わってくるとも言われています。

当社、株式会社高崎リビングはシステム収納設置や建材運送をメインとする企業ですが、ここでは、特定のリフォームや施工を勧めるのではなく、一般論として子供部屋のカラーコーディネートに関するヒントをご紹介します。あくまでも「色使い」の観点から、インテリアや収納計画をより快適で魅力的なものにするためのアイデアをお伝えしたいと思います。

なぜ色づかいが重要なのか?
色は私たちの感情や行動に大きな影響を与えるとされています。たとえば、鮮やかな色は元気で活発な気分を喚起し、淡い色は心を落ち着かせたりします。子供部屋は成長段階のお子さまにとって学びと遊びの両立する大切な場所です。その空間が与える心理的影響は無視できません。

学習への影響:集中力を高めたい場合は落ち着いた色合いが有効なことがあります。
創造性への影響:クリエイティブな思考を促すには明るく、刺激的な色も有用です。
気分・リラックス:一日の終わりに心を休めるには、目にやさしい柔和な色合いが心地よい雰囲気を生みます。
子供部屋は勉強・睡眠・遊びなど多目的に使われるため、色選びは慎重に考えてみましょう。

子供の成長と色の好み
子どもは成長とともに好みが変化します。幼い頃はカラフルで楽しい空間を好むかもしれませんが、成長するにつれてシンプルかつ落ち着いた色合いを求めるようになることもあります。

幼児期(~就学前):
原色に近いビビッドな色彩を好むことが多いです。鮮やかなレッド、イエロー、ブルーなどの色は、子どもの好奇心を刺激し、ワクワク感を与えます。

小学生~中学生:
小学生になると、少しずつ個性や趣味がはっきりしてくる頃。明るい色をベースにしつつ、お子さま自身が好きなキャラクターカラーやテーマカラーを取り入れることも多いでしょう。中学生頃になると、ポップさだけでなく、一部に落ち着いた色や中間色を加えてバランスを取ることも考えられます。

高校生以降:
勉強時間が増え、集中力を求めるようになれば、明るすぎる色よりも、ホワイト、グレー、パステルカラーといった目に優しい色合いが増えてくることも。落ち着いた色調は精神を安定させ、より長時間の学習に向いています。

このように、子供部屋の色づかいは子どもの成長とともに変化を検討することがポイントです。

色彩心理を活かしたコーディネートヒント
以下は、子供部屋でよく用いられる色と、その一般的な心理的効果・印象のヒントです。必ずしも万人に共通するわけではありませんが、考える際の参考になります。

ブルー系:
清涼感や知性を象徴し、集中力や冷静さを促す色合いとされています。学習机周りのアクセントカラーとして取り入れれば、落ち着きある学習環境をつくりやすいでしょう。

グリーン系:
安心感やリラックス効果があるといわれる緑は、自然をイメージさせ、目の疲れを和らげる効果も期待されます。学習スペースや読書コーナーに取り入れると穏やかな空間を演出できます。

イエロー・オレンジ系:
イエローやオレンジといった暖色系は、陽気な気分を生み出し、明るく元気な雰囲気をもたらします。遊び心を刺激する色なので、キッズスペースや収納棚の一部にアクセントとして用いると、遊びや創造性を促すことができます。

レッド系:
エネルギッシュな印象を与えますが、興奮作用が強いため、全面的に取り入れると落ち着きがない印象になる場合も。差し色程度に抑えると刺激とバランスがとれ、集中力アップにも繋がるとも言われています。

パステルカラー全般:
薄い色味は柔らかな印象で、目にも優しいのが特徴です。壁のベースカラーや寝具、カーテンなど大きな面積で使うと部屋全体のトーンが和らぎ、安らぎの空間を演出できます。

カラースキームを考えるポイント
子供部屋のカラーコーディネートを考える際には、単色でまとめるよりも、配色バランスを意識するとより魅力的な空間が生まれます。

ベースカラー+アクセントカラー
部屋全体の70~80%をホワイトやパステルカラーなど穏やかなベースカラーでまとめ、家具や小物で20~30%程度のアクセントカラーを加えると、まとまり感とメリハリが両立します。
たとえば、壁や天井を淡いホワイトやクリーム系にして、収納家具や小物に明るいブルーやグリーンを差し込むと、すっきりとした中に楽しい印象が生まれます。

トーンを揃える
同系統の色で明度や彩度を少しずつ変化させる「トーンオントーン」配色は、統一感がありながらも変化を生むテクニックです。たとえば、淡いブルーを壁に使い、家具やカーテンにもう少し濃いネイビーを部分的に取り入れるなど、同系色でまとめると知的で落ち着いた空間になります。

補色や類似色を取り入れる
カラーサークルで向かい合う位置にある色(補色)を部分的に使うと、視覚的な刺激を与え、印象的な空間にできます。ただし、子供部屋ではあまり強い対比にならないよう、彩度を抑えるなどの工夫が必要です。

成長に合わせた色選びのコツ
子供部屋の色づかいは、一度決めたら終わりではなく、成長に応じて見直しを行うことがポイントです。

幼児期~小学校低学年:
カラフルな色を使い、お子さまが興味を持つキャラクターや動物モチーフでポップな雰囲気を演出。家具や小物で色を加えると将来の模様替えが容易です。

小学校高学年~中学生:
学習時間が増え、自立心も芽生える時期には、少し彩度を落とした落ち着きのあるカラーをベースにし、アクセント程度にビビッドな色を取り入れます。勉強机周りは淡いブルーやグリーンでまとめ、クッションやカーテンにポップな色をプラスするとバランスがとれます。

高校生以降:
よりシンプルかつ上品なトーンで統一し、落ち着いたベースカラーを主軸にします。部屋全体が集中できる空間となるよう、家具や収納には温かみのある木目調やニュートラルカラー、ほんの少し差し色程度にお気に入りのポスターや小物で個性を表すと良いでしょう。

小物やファブリックで色をアレンジ
壁紙や床材を頻繁に変えるのは大掛かりですが、小物やファブリック、ラグ、カーテン、クッションカバーといったアイテムであれば、比較的容易に色合いを変えられます。こうした「可変性」のある要素を積極的に活用すれば、お子さまの好みや成長に合わせて部屋の印象を季節ごと、年齢ごとにリフレッシュすることができます。

布製品の活用:
ベッドカバー、カーテン、クッションカバー、ラグなど、ファブリックの色を変えるだけで部屋全体の雰囲気を手軽にチェンジ可能です。

収納や棚の色:
手軽に動かせる収納ボックスや本棚の一部にカラフルなものを選ぶと、シーンに合わせて模様替えする際にも便利です。

ポスターやウォールステッカー:
壁に簡易的に貼ったり剥がしたりできるステッカーやポスターは、お子さまの好みに合わせて手軽に取り替えることが可能。色彩だけでなく、柄やイラストでアクセントをつけることで空間にストーリー性を生み出します。

調和を保ちながら個性を尊重する
色選びで注意したいのは、子ども本人の好みをできる限り尊重すること。大人が考える「おしゃれ」や「落ち着く」色合いが、必ずしもお子さま本人にとって心地よいとは限りません。一緒に色見本や写真を見ながら話し合い、その中で空間全体の調和も考えつつ、落とし所を見つけましょう。

子どもは成長過程で好みがコロコロ変わるものです。「今はこの色が好きだけど、来年はどうなるだろう?」と柔軟な心構えで接し、基本となるベースカラーは落ち着いたトーンでまとめつつ、容易に変えられる要素でお子さまの好みに寄り添っていくと、長期的な満足度が高まります。

色が生み出す学びと楽しさ
子供部屋のカラーコーディネートは、単に「美しい空間を作る」ためだけでなく、お子さまの感性や創造力、学ぶ意欲を引き出す手段にもなり得ます。

色と学習:
たとえば、ブルーやグリーンを用いた空間は視覚的な刺激を和らげ、集中しやすい環境をサポートすることがあります。また、カラフルな学習ツールや地図、アルファベット表などを壁面に取り入れることで、色彩と学びを組み合わせた環境を作れます。

色とコミュニケーション:
部屋の一部に親子で選んだ色やステッカーを貼るなど、色づかいのプロセス自体が家族のコミュニケーションにもつながります。「この色はなぜ好き?」「この色を見るとどんな気分になる?」といった対話は、色彩感覚だけでなく表現力も育むきっかけとなるでしょう。

まとめ
人生の中で、子ども時代に自分の部屋を持つことは大きな喜びであり、成長を支える重要な環境要素です。その空間を彩る色づかいは、学びや感性、心地よさ、コミュニケーションを育むうえで大きな力を持っています。子供部屋のカラーコーディネートを考える際には、以下の点を意識すると良いでしょう。

年齢や成長段階に応じて色合いを見直す
ベースカラーとアクセントカラーのバランスを整える
カラー心理を参考に、集中・創造・リラックスをサポートする色を配置する
簡単に変えられるファブリックや小物を活用し、柔軟な模様替えを可能にする
お子さま自身の好みを尊重し、家族で一緒に色づかいを考える
カラーコーディネートは芸術的な感性だけでなく、心理学的な視点でも楽しめる分野です。ぜひ、お子さまの成長や個性に合わせて、色づかいを見直してみてはいかがでしょうか。上手に色を活かせば、子供部屋がより豊かで刺激的、そして落ち着く場所となり、お子さまの毎日を支える素敵な空間になることでしょう。


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